それでは今回もNLPのミルトンモデル②についてお話を進めていきたいと思います。
この記事が読み終わるころには
- 無意識に語り掛ける言葉の使い方を覚えられる。
- さりげなく承諾を得ることができる方法がわかる。
の二つのメリットがあります。
今回も確認からいきましょう!
目次
リラクゼーションに必要なコトバの使い方とは⑤
それでは今回もリラクゼーションの営業や接客に必要なコトバの使い方についてご紹介していきたいと思います。
それではまずは内容を確認していきましょう!
① NLPとは
② コミュニケーションとは
③ ミスコミュニケーションとは
④ ミルトンモデル①
⑤ ミルトンモデル②
の以上となります。
今回は『ミルトンモデル②』について
ご説明していきたいと思います。
今回もどうぞよろしくお願いします。
ミルトンモデル②
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ミルトン・エリクソン
生誕
1901/12/05
ネバダ州Aurum
死没
25 March 1980 (aged 78)
アリゾナ州フェニックス
職業
精神科医、心理療法家
配偶者
Helen, Elizabeth
ミルトンモデルの言葉の使い方は、「信頼関係」が構築されているのが前提なのですが、催眠療法で使っているテクニックです。
ただ、相手を思い通りに動かすわけではなく、前向きな方向へ導くための技法なのでそのあたりは勘違いしなようにしてくださいね。
再度申し上げますが、「信頼関係」が構築が完了されているのが前提ですので、ここだけは留意してくださいね。
裏メッセージと承認

承認欲求ってご存知でしょうか?
今ではアドラー心理学がはやっているので
あまりいいイメージはないのですが
あれは活用次第では、究極の「安心・安全」の提供になりますので、今回ご説明させて頂きます。
承認による「安心・安全」とは
承認って一言でまとめると
「人を受けれる姿勢」
になります。
例えば・・・
上司から「もっと頑張れ」と言われたらどうでしょうか?
受け取り方としては二つの裏のメッセージがあります。
① 「能力がないから、能力を身に着けよう!」
② 「能力があるから、それを発揮できるように頑張ろう!」
の二通りあります。
ただ、状況的に部下に対して「頑張れって」というメッセージはうまくいっていない人に言うケースが多いので、ほとんどの人が①を選んでいるのではないでしょうか?
①を選んだ人は、どことなく「できない人」と思われていると思い、やっぱり無意識が心を閉ざします。
しかし、前提に「○○さんは能力があるから」と言っていたらどうでしょうか?
部下は承認されていると思い「受け入れられている」と思い無意識が心を開いてくれます。
ですので、承認をすることで「人を受け入れる姿勢」を大切にして能力を引き出し、トランス状態へ導いてあげましょう!
そしてこの「裏メッセージ」を活用してミルトンモデルの前提の技法を使っていきます。
ミルトンモデル前提①

これもテクニック論になります。信頼関係が組みあがったうえで使えるテクニックです。
テクニック名は「ダブルバインド(二重拘束)」です。
これはシュミレーションからいきますね。
子供に勉強に関する好奇心を引き出す場合です。
A「あなたは学ぶことに、好奇心がありますか?」
B「あなたは学ぶことに、深い好奇心はありますか?」
この二つです。これはカチッ・サー効果の応用だと思ってください。
Aの場合は、好奇心があるorないかのどちらかの選択になりますが、
Bの場合は、「深い」という形容詞に反応します。
「深い好奇心があるのか?」「どこが深いのか?」と過去の記憶をまさぐることでしょう。
好奇心ではなく焦点は「深い」に注目するようになります。
そして最後には「深い」かどうかを吟味します。
人は、接続詞や形容詞に反応します。ここで「焦点化の法則」が活用されます。
こうなると、好奇心はあって当たり前の状態となり「ハイ」でも「ノー」でも好奇心はあると言う事になり、無意識的に前向きな変化が訪れるのです。
これが、ミルトンモデルの「ダブルバインド(二重拘束)」になります。
ミルトンモデル前提②

次は気付きを促すパターンです。
これもシュミレーションから説明しますね。
A あなたは周りの人に愛されていますか。
B あなたは気づいていますか、周りの人に愛されていることに。
Aの場合は「自己肯定が低い人」は愛されていないと思うでしょう。
しかし
Bの場合なら「気づいていますか」というところに対してなんで、「イエス」でも「ノー」でもどちらでもいいのです。
愛されていることだけ受け入れてもらえればいいのです。
これも「ダブルバインド(二重拘束)」になります。
前提を二つにしたパターンです。
C「あなたは気づいていますか、横顔も素敵なことに」
この文法には2つの前提があります。
一つ目は「気づいているかどうか」です。
二つ目は「横顔も素敵な」の「も」の部分です。
ここの解説は
ここでは「横顔も素敵」とありますが、仮にこれが「横顔が素敵」となると意味合いが異なってきます。
「横顔が素敵」だと特に横顔は特に素敵という意味になりますよね。
「横顔も素敵」なら横顔以外でも素敵という意味になります。
そもそも、信頼関係がある場合は「気づいているかどうか?」の所に焦点化されて、「横顔=素敵」になります。
「横顔が素敵」の部分に焦点がいかなくても
「気がついているかどうか?」に焦点があっていれば
より深く「裏メッセージ」届いている証拠になりますので
二重の前提が入ることでより深く裏メッセージ化して無意識にアプローチできるわけです。
これが「気付きを促すパターン」です。
余談ですが
信頼関係が築けているのなら、先に「気づいていますか。」を持ってきた方が効果が高いようです。
先に言った方が、そこに意識が向かう人が多いからです。
少し細かい内容ですが、Cのパターンで「は」と「が」と少しの違いが無意識に伝わるメッセージが大きく異なるので、あらかじめ気を付けておいた方がいいです。
裏メッセージの注意点
「無意識レベル」に語り掛けるメッセージを「裏メッセージ」といいます。
これらの裏メッセージを活用する際に気を付けて頂きたいことがあるのは、善意な気持ちで伝えなければいけないという事だけ覚えておいてください。
というのもの、「無意識」は「安心・安全」に対しても物凄く敏感でそこに少しでも引っかかるようなことがあれば容赦なく反発し、長期的に信頼関係を築いてきたのが一気に失うことになります。
ミルトン・エリクソンさんも前提パターンが効果的に使えたのは、クライアントの無意識がその善意を汲み取ってくれた時にだとも言っています。
ですので、裏メッセージを使う際には「善意な気持ちで伝えなければいけない」という事だけ覚えておいてください。
まとめ

それではミルトンモデルの催眠療法のテクニックのまとめにはいります。
裏メッセージとは「無意識が識別メッセージ」のことです。
そして、承認とは「人を受けれる姿勢」になります。
人は承認されることによって「受け入れられている」と感じ心を開きます。
しかし、その逆に「受け入れられていない」と感じたらすぐに心を閉ざします。
ですので、あくまで催眠治療の観点ではクライアントに良い方向に向かって欲しいので「相手に受けれられる状態」を作らなければならないのです。
そこで「ミルトンモデルの前提」が活用きます。
① ダブルバインド(二重拘束)
② 気づきを促すパターン
ダブルバインドは主に形容詞などを使い、そこに焦点を当てさせ前向きな答えを選択してもらう技法です。
気づきを促すパターンもダブルバインド同様に文法の前後を変えることで相手の焦点を当てさせ受けれて欲しい言葉を「無意識に伝える」技法です。
但し、「無意識」は「安心・安全」に対しても物凄く敏感でそこに少しでも引っかかるようなことがあれば容赦なく反発しますので、全ては善意な気持ちからのメッセージを使用するようにしてください。
そこの肝になる部分が「マインドセット」となるわけです。
世の中には様々な技法がありますが、「マインドセット」の構築ができてないな状態でのテクニックはいつかは自分の身を滅ぼします。ですので、真の意味でのセラピストになるには心構えを一番大切してくださいね。
今回以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました^^b